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テストのバリデーション

ソフトウェア テストにおいて、バリデーションとは、テスト対象のアプリケーションによって生成された動作や応答が、期待する結果と一致することを検証するプロセスです。この章では、Ranorex Studio で使用できるバリデーションについて説明します。

説明を簡単にするために、この章では、アプリケーションが予定した結果を返すかどうかを、定数値を使用して検証する方法を説明します。実際の運用では、定数値ではなく、変数をするケースがほとんどです。

参照

バリデーションで変数を使用する方法については、Ranorex Studio アドバンスト > データ駆動型テスト > ⇢ 変数の定義 を参照してください。

バリデーションの概要

バリデーションの簡単な例から見てみましょう。2 つの数値を加算する標準的な電卓を例にします。

Example calculation

Example calculation

予想される結果 57.79 を電卓が返すと、バリデーションは成功します。

しかし、電卓の製造元は、この結果だけでなく、他の複雑な数式も正しい結果となることを確認する必要があります。

ここはまさに、テスト バリデーションをおこなうべきところです。自動化テストは、必要に応じてさまざまな入力データによる計算とその結果を使用し、電卓が正しく動作することの証明を可能にします。

間接的なバリデーション

GUI テストの自動化は、間接的なテスト バリデーションのみを提供することを理解することが重要です。これは、ユーザーが以下の入力をおこなったことを確認し、

Calculator calculation steps

その結果、以下の結果となることを確認することを意味します。

Windows calculator result display

間接的なバリデーションは、ユーザーの入力に基づいて、表示された結果が期待する結果と似ていることを確認します。電卓が正しく機能するかどうかは保証しません。

  • ユーザーの入力とその結果が画面上に表示されるまで間には、多くの操作や処理がおこなわれています。
  • 私たちができるのは、表示された結果をユーザーの入力と照合し、それをもって、結果または動作が期待通りであるかを判断することだけです。

つまり、バリデーションが失敗した場合、何が誤りの原因であったかの証拠はありません。ソフトウェアがすべてを正しく処理しているにも関わらず、誤った結果が表示されている可能性があります。テスト データに誤ったデータが含まれていた可能性もあります。私たちは、コンピューター システムの内部動作を検証することはできず、外部で目に見える結果のみを検証することができます。テスト ケースを設定する際には、このことを覚えておいてください。

バリデーションのプロセス

テスト バリデーションは、以下に示す 4 つのステップを連続しておこなうプロセスです。レコーディング中にテスト バリデーション アクションを作成することも、あとで手動で追加することもできます。

This is the caption of the image

バリデーションの有効化

Ranorex では、バリデーションは特殊なアクションとして扱われます。したがって、テストのバリデーションを “有効” にするとは、現在のレコーディング モジュールにバリデーション アクションを追加することを意味します。以下では、レコーディング中にバリデーションを追加する方法について説明します。前述したように、レコーディング後に、手動で追加することもできます。

参照

テスト アクションについては、Ranorex Studio 基礎 > ⇢ アクション を参照してください。

Activating validation

テキストベース バリデーションを設定するには:

  • Validate をクリックして、バリデーション モードに切り替えます。

イメージベース バリデーションを設定するには:

  • イメージ ベース レコーディング を有効化します。
  • Validate をクリックして、バリデーション モードに切り替えます。
Note icon

メモ

レコーディングが自動的に一時停止され、バリデーション アクションを挿入できるようになります。バリデーション モード中は、Recorder control center のバーが紫色で表示されます。

バリデーション要素の選択

バリデーション プロセスの 2 番目のステップは、検証する UI 要素を選択することです。選択のプロセスは、バリデーションの種類には依存しません。

検証する UI 要素の上にマウスを移動します。Ranorex Studio が UI 要素を識別したことを示す、紫色の枠の表示を確認し、UI 要素をクリックして選択します。

テキストベース バリデーションの要素の選択
イメージベース バリデーションの要素の選択

tipp icon

ヒント

  • 正しい UI 要素を特定することは、特に UI 要素が密接にネストされている場合には困難です。
  • 間違った UI 要素を選択してしまった場合には、次のステップで説明する方法で簡単に変更できます。

バリデーション要素の確認

バリデーション プロセスの 3 番目のステップは、検証のために正しいUI 要素が選択されたことを確認することです。すでに正しい要素が選択されている場合には、次へ をクリックします。そうでない場合には、正しい要素を選択しなおします。

確認ダイアログの構成

Components of validation confirmation dialog

GUI 上の UI 要素の場所

  • Ranorex は、テスト対象アプリ内のすべての UI 要素を識別します。
  • すべての UI 要素は、階層構造で管理されています。
  • UI 要素の名前は、型やコンテンツを元に付けられています。

UI 要素の状態と属性

  • 各 UI 要素は、さまざまな属性と状態で定義されます。
  • 状態の一例は Enabled です。現在の値は True です。
  • 属性の一例は UI 要素の名前です。この例では lblWelcomeMessage です。

UI 要素のスクリーンショット

  • 確認用の UI 要素のスクリーンショットです。

参照

UI 要素、および、その状態/属性の Ranorex における表現方法については、Ranorex Studio アドバンスト > ⇢ UI 要素 を参照してください。

確認

Click Next to confirm validation element

テキストベース バリデーションの要素の確認
イメージベース バリデーションの要素の確認

バリデーション属性の定義

各 UI 要素は、状態と属性によって定義されます。最後のステップでは、バリデーションに使用する属性または状態を指定します。

Attribute/sub-image selection for validation UI elements

テキストベース バリデーションでの属性/状態の選択

  • 使用可能な属性/状態を選択できます。
  • Text 属性は、テキストベース バリデーションのデフォルト属性です。
  • 属性/状態を選択し OK をクリックします。

イメージベース バリデーションでのイメージの選択

  • ピンク色の矩形で、イメージ内のサブ領域を指定できます。
  • サブ領域を指定しない場合、イメージ全体がバリデーションで使用されます。

イメージ バリデーション モード

  • None: イメージ バリデーションを無効化します。
  • Contains: 指定の画像が、期待する画像に含まれているかをチェックします。
  • Compare: 指定の画像が、期待する画像と一致するかをチェックします。

バリデーションの例

3 種類のバリデーションの詳細については、以下のリンクを参照してください。

参照

UI 要素の詳細については、Ranorex Studio アドバンスト > ⇢ UI 要素 を参照してください。

イメージベース オートメションの詳細については、Ranorex Studio アドバンスト > ⇢ イメージベース オートメーション を参照してください。