リポジトリ アイテムの管理
リポジトリ アイテムを編集/管理するいくつかの方法があります。この章では、その方法について説明します。
スクリーンキャスト
以下のスクリーンキャストで、この章で説明している内容を確認できます。
リポジトリ アイテムの名前の変更
Ranorex は、アプリケーションにおける UI 要素の情報に基づいて、リポジトリアイテム名を自動的に割り当てます。場合によっては、これらの名前が分かりにくかったり、一般的すぎたりする可能性があり、リポジトリの管理を難しくする場合があります。このような場合には、リポジトリ アイテムの名前を変更して、その役割を明確にすることができます。
Renaming repository items
リポジトリ アイテムを選択して、F2 を押下します。
リポジトリ アイテムの名前を変更して、Enter を押下します。
リポジトリ アイテムの名前が変更されます。
リポジトリ アイテムの編集
リポジトリ アイテムは、コピー/移動/削除することができます。しかし、移動や削除は以下のような場合に問題となる可能性があります。
- リポジトリ内の論理的境界を越えてリポジトリ アイテムを移動する
- 1 つ以上のアクションにリンクされているリポジトリ アイテムを削除する
論理的境界を越えた移動
Ranorex は、フォルダーと呼ばれる論理グループを使用して、リポジトリ アイテムを構造化します。フォルダーには、UI 内の同じベース位置を共有する UI 要素への参照が常に含まれます。この概念については ⇢ リポジトリ アイテムの構造 で詳しく説明します。
リポジトリ アイテムを、あるフォルダーから別のベース パスに移動する場合、リポジトリ アイテムのベース パスも変更されます。結果として、Ranorex は UI 要素を検出できなくなり、このリポジトリ アイテムにリンクされているアクションの実行は失敗します。このような方法でリポジトリ アイテムを移動しようとする場合、Ranorex は移動の確認をおこないます。
Moving repository items across logical boundaries
別のベース パスにあるフォルダーへリポジトリ アイテムを移動しようとすると、
Ranorex は移動の確認をおこないます。
メモ
上記は、アプリ フォルダーとルート フォルダーにのみ適用されます。シンプル フォルダーはベース パスを持たないため、影響を受けません。
リポジトリ アイテムのリンクの削除
1 つ以上のアクションにリンクされているリポジトリ アイテムを削除すると、該当のアクションは機能しなくなります。未使用のリポジトリ アイテムを削除する場合には、代わりにクリーンアップ機能を使用してください。
Deleting a repository item
リポジトリ アイテムを選択して削除します。
リンクしているアクションから、リポジトリ アイテムが削除されます。この結果、このアクションは動作しなくなります。
スクリーンショットの更新
リポジトリ アイテムが作成されると、対応する UI 要素のスクリーンショットも保存されます。保存されたスクリーンショットはリポジトリで確認できます。UI 要素の外観が変更された場合には、スクリーンショットを更新する必要があります。スクリーンショットの更新 を使用すると、UI 要素を再度トラッキングしなくても、スクリーンショットを更新できます。
Updating a repository item screenshot
スクリーンショットの更新
- スクリーンショットを更新したいリポジトリ アイテムを選択し、右クリックします。
- スクリーンショットの更新 をクリックします。
スクリーンショット
失敗メッセージ
- スクリーンショットは、UI 要素のパスが有効で、かつ、画面に表示されている場合にのみ更新できます。そうでない場合には、エラー メッセージが表示されます。
要素のハイライト
リポジトリ アイテムがどの UI 要素を参照しているのか、正確に判断するのが難しい場合があります。要素をハイライト をクリックすると、UI 要素がハイライト表示されます。これは、Ranorex Studio が該当の UI 要素を見つけられる場合、つまり、UI 要素のパスが有効で、画面に表示されている場合にのみ機能します。
Highlighting a repository item
要素のハイライト
- 任意のリポジトリ アイテムで右クリックします。
- 要素をハイライト をクリックします。
UI 要素が、赤色の枠が点滅した状態で数秒間、強調表示されます。
Search for corresponding UI element
対応する UI 要素の検索
- Ranorex が対応する UI 要素を見つけるまでに時間がかかる場合があります。
- パスが正しくないか、対応するアプリケーションが起動していない場合、Ranorex はその UI 要素を見つけることができません。
バリデーション スクリーンショットの追加
これは、⇢ イメージベース バリデーション をおこなう場合に便利です。イメージ バリデーションをレコーディングすると、バリデーション用のスクリーンショットが自動的に作成されますが、手動で追加することもできます。1 つのリポジトリ アイテムに、複数のバリデーション スクリーンショットを追加することもできます。これは、同じ UI 要素が異なる状態 (例えばシグナルの点灯状態) をとる場合のイメージ バリデーションに便利です。
Creating a validation screenshot
任意のリポジトリ アイテムで右クリックします。
バリデーション スクリーンショットの追加 をクリックします。
UI 要素の現在の状態のスクリーンショットが追加されます。
メモ
この操作は、対象のアプリケーションが起動されており、UI 要素が可視の場合のみおこなえます。
スクリーンショットの保存
バリデーション スクリーンショットがリポジトリ アイテムに追加されたら、これをシステムの任意の場所に保存できます。保存したスクリーンショットは、⇢ イメージ エディター を使用して復元できます。
Saving a repository screenshot
スクリーンショットを右クリックし、スクリーンショットの保存 をクリックします。
参照の検索
大規模なテスト プロジェクトでは、リポジトリ アイテムは多くのモジュールやコードから参照される可能性があります。そのため、リポジトリ アイテムに変更を加える場合、リポジトリ アイテムがどこで使用されているのかを正確に確認することが重要です。テスト モジュール参照の検索、および、コード参照の検索 という 2 つの確認方法があります。
テスト モジュール参照の検索
リポジトリ アイテムが参照されている、すべてのテスト モジュールを検索します。
任意のリポジトリ アイテムを右クリックします。
テスト モジュール参照の検索 をクリックします。
Ranorex Studio 下部の検索結果ウィンドウに結果が表示されます。
コード参照の検索
リポジトリ アイテムが参照されている、すべてのコード インスタンスを検索します。
任意のリポジトリ アイテムを右クリックします。
コード参照の検索 をクリックし、ユーザー コード参照の検索、または、すべてのコード参照の検索 のいずれかをクリックします。
Ranorex Studio 下部の検索結果ウィンドウに結果が表示されます。
リポジトリ アイテムのプロパティ
各リポジトリ アイテムには、プロパティ パネルで設定できるプロパティがあります。
Opening repository item properties
任意のリポジトリ アイテムを右クリックします。
プロパティ をクリックします。
プロパティ パネルが開かれます。
プロパティの一覧
Absolute path | すべての親フォルダーのパスを含む、リポジトリ アイテムのパスを表します。読み取り専用です。 |
Adapter type | アダプター タイプを指定できます。デフォルトで、最適なアダプターが自動で選択されます。 |
Effective timeout | 特定のリポジトリ アイテムとそのすべての親フォルダーに適用された検索タイムアウトの合計です。読み取り専用です。 |
Comment | リポジトリ アイテムへのコメントを追加できます。 |
Live element | リポジトリ アイテムによって表される UI 要素が可視であるとき、UI 要素に関するさまざまなパラメーターを表示します。 |
Name | リポジトリ アイテムの名前です。 |
Search timeout | Ranorex が要素を検索するときに、例外をスローするまでの時間を定義します。 |
Use ensure visible | Yes を指定している場合、リポジトリ アイテムがテスト実行中に可視になるようにします。たとえば、UI 要素が Web ページの一番下にあり不可視の場合、ページを自動的にスクロールして可視の状態にします。Default を指定している場合、設定の全般にある ‘Use Ensure Visible’ オプションの設定が使用されます。 |
Use cache | アプリ フォルダーとルート フォルダーでのみ使用できます。True を指定している場合、Ranorex はフォルダーを検索する際に、そのフォルダーで表される UI 要素をキャッシュします。これにより、この要素のパスを毎回検索しなくなり、自動化の速度向上につながります。しかし、UI 要素が定期的に変更される場合には、False にすることをおすすめします。このような場合、キャッシュにより自動化の速度が低下し、レポートに警告が表示されるようになります。これは、キャッシュされた要素が実際の要素と一致しないため、Ranorex が絶対パスを使用して検索を実行するためです。これは、2 つ以上の UI 要素を返すフォルダーにも適用されます。Ranorex は常に最初に見つけた UI 要素をキャッシュし、残りの要素は絶対パスを使用して再度検索されます。 手動で作成したフォルダーのデフォルト設定: アプリ フォルダー: False ルート フォルダー: False 自動で作成されたフォルダーのデフォルト設定: UI 要素のテクノロジーによって異なります。多くの場合 False です。 |