PopupWatcherLibrary
予期せず表示されるポップアップ ウィンドウは、テスト実行を失敗あるいは中断させる原因のひとつです。これを適切に処理することは通常、コードを記述せずにおこなうことは困難です。PopupWatcherLibrary には、ポップアップ ウィンドウを自動的に処理するための便利なメソッドが含まれています。
⇢ ユーザーコード ライブラリの活用 の手順に従って、任意のレコーディング モジュールに配置し、このセクションで説明する方法に従って設定してください。
前提条件
このモジュールの動作には、2 つの前提条件を満たす必要があります。
ポップアップ ウィンドウ自体が、リポジトリ アイテムとして登録されていること。
ポップアップ ウィンドウに、これを閉じるための UI 要素が含まれていること。また、この UI 要素もリポジトリ アイテムとして登録されていること。
メモ
この例では、OK ボタンを使用します。キャンセルボタンや、ウィンドウ右上の閉じるボタンを使用することもできます。使用するのに適しているボタンは、対象のポップアップ ウィンドウにより異なります。
PopupWatcher methods
それぞれ目的の異なる、4 個のメソッドが用意されています。
StartPopupWatcher
ポップアップ ウィンドウの出現を待ち、このウィンドウを閉じるためのボタンをクリックします。
このメソッドを複数使用することで、別々のポップアップを監視するためのウォッチャーを同時に、あるいは連続して起動できます。しかしながら、PopupWatcher の実行はリソースを消費するため、必要がなくなった場合には必ず停止してください。停止には、後述の 2 つのメソッドを使用します。
利用可能な引数:
ポップアップ ウィンドウ自身を表すリポジトリ アイテム、および、ウィンドウを閉じるためにクリックするリポジトリ アイテムです。
StopPopupWatcher
引数 findElement および clickElement で指定している値と同じ引数を持つ、アクティブな PopupWatcher を停止します。
StopAllPopupWatchers
すべてのアクティブな PopupWatcher を停止します。
PauseWhileExists
ポップアップ ウィンドウの出現を待機し、ウィンドウが消失するまで、テストの実行を一時停止します。主な用途は StartPopupWatcher と同じですが、こちらは、ウィンドウの消失を待機するのみで、ウィンドウを閉じるためのクリック操作はおこないません。
結果
PopupWacher がアクティブな状態でポップアップが表示されると、Ranorex Studio は自動的に、テスト実行を一時中断し、ポップアップを処理します。
この例では、Ranorex Studio は OK ボタンをクリックし、テスト実行を再開します。
レポートには、PopupWatcher がポップアップを処理したことが表示されます。