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イメージベース テスト

GUI テスト自動化において、UI 要素の識別方法には異なるアプローチがあります。Ranorex Studio におけるメインのアプローチは、オブジェクト指向テストに基づいています。これは、UI 要素が実装されているテクノロジーに基づいて、⇢ 個々の UI 要素を識別 することを意味しています。

しかしながら、このアプローチがうまく機能しない場合もあります。このような理由から、Ranorex Studio では、イメージベース テストもサポートしています。このアプローチでは、イメージのピクセル認識に基づいて、UI 要素を識別します。

この章では、Ranorex Studio におけるイメージベース テストの利用方法、および、このアプローチにおける課題の解決方法について説明します。

イメージベース レコーディングの有効化

Ranorex Studio においてイメージベース テストを使用するベストな方法は、Recorder で使用することです。レコーディング中に、イメージベース テストを有効化/無効化することができます。これにより、1 つのレコーディングの中で、必要に応じて、オブジェクト指向およびイメージベースのアプローチの両方を組み合わせることができます。

tipp icon

注意

イメージベース テストを使用する場合には、Ranorex Studio の設定から、マウス/キーボード イベントの非同期ディスパッチを使用する を有効にしてください。無効になっていると、多くのケースでテストがエラーとなる原因となります。

イメージベース レコーディングは以下の手順で有効化します。

レコーディング中に、イメージベース レコーディング をクリックします。
イメージベース レコーディングが有効になります。

Turning image-based automation on/off

または、ホットキーを使用することもできます。

レコーディング中に、ホットキーの有効化 をクリックします。
I キーを押下し、イメージベース レコーディングを有効化します。

Activation of image-based automation through Recorder hotkeys

イメージベース テストを使用する理由

オブジェクト指向アプローチでは満足する結果が得られない場合に、イメージベース テストは有用です。ここでは簡単なサンプルを取り上げます。

サンプルの準備

Ranorex Studio Demo Application を使用し、アクションをレコーディングします。

Demo Application を起動し、Image-based automation タブをクリックします。
Ranorex Studio で、ソリューション ウィザードを使用して、新しいデスクトップ ソリューションを作成し、Recording1 を開きます。
Recording1 のレコーディング モジュール ビューで、RECORD をクリックします。

Example for image-based automation

オブジェクト指向のレコーディング

Demo Application のカレンダーで、デフォルトのオブジェクト指向アプローチを使用して、連続した 3 つの日付のマウス クリックをレコーディングします。

イメージベース レコーディングが無効化されていることを確認してください。
3 つの日付、24, 25, 26 をクリックし、レコーディングを終了します。
アクション テーブルには、3 個のアクションが表示されます。

Tracking & recording calendar dates in text-based automation

テストの実行

テストを実行すると、以下のような結果になるはずです。

  • レコーディングしたカレンダーの日付は正しく認識されています。
  • レポート上の各クリック アクションは、カレンダーの正しい日付に対応しています。
Successful test run of calendar dates recording

テスト条件の変更

これまでのところ、オブジェクト指向アプローチは良好に動作しています。ここで、テストを作成してから数ヶ月後にテストを実行したとします。これは、カレンダーの表示が別の月に変わっていることを意味します。この場合のテストの結果を確認してみましょう。

Demo Application のカレンダーで、日付の 24, 25, 26 が、レコーディングした時とは異なる位置になるような、別の月に変更します。

Change in test conditions

テストを実行し、結果を確認します。

Test result with changed test conditions
  • テストはエラーなしで実行され、レポート上も成功しています。
  • しかしながら、これは誤りです。日付の 24,25,26 の替わりに、誤った日付 21,22, 23 が識別されています。
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ヒント

これは、Ranorex Studio がしばしば、特定の UI 要素 (例: カレンダー ビューの日付) を識別できないことが原因です。代わりに、実際のオブジェクトではなく、絶対/相対位置を使用しているため、上記の問題が発生します。

まとめ

次のセクションで、イメージベース テストを使用して、この問題を解決する方法について説明します。

サンプル ソリューションのダウンロード

上記の手順をすべて実行したソリューションをダウンロードできます。

サンプル ソリューション

Theme: Image-based testing
Time: < 30 minutes

Download sample file

インストール:

任意のフォルダーに解凍します。
Ranorex Studio を起動し、ソリューション ファイル ImagebasedAutomation.rxsln を開きます。

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ヒント

このサンプル ソリューションは、Ranorex Studio 8.0 以降で利用できます。8.2 以降を利用している場合には、ソリューションのアップグレードをおこなってください。