条件分岐とルール
条件分岐とルールによって、テスト実行をさらに細かく制御できます。その名前の通り、特定の条件が満たされるかどうかに基づいてテストを実行します。条件付きの実行は、データ ソースまたはパラメーターから取得される値によっておこなわれるため、データ駆動型テストの一部として説明します。
この章では、簡単なルールで条件を設定して、条件付きテスト ケースを作成する方法、および関連する設定について説明します。この章の最後で、完成したサンプルをダウンロードできます。
スクリーンキャスト
以下のスクリーンキャストで、この章で説明している内容を確認できます。
サンプル ソリューションのダウンロード
この章の説明は、以下からダウンロードできるサンプル ソリューションを使用しておこないます。
メモ
このソリューションでは、2 つのモジュールを無効にしています。ValidateEntries は、誤ったバリデーション結果を返すように設定されており、ExitAUT は、デモ アプリを終了させてしまうため、条件分岐の実行結果を確認することができなくなるためです。
サンプル ソリューション
Theme: Conditions
Time: 15 minutes
インストール:
任意のフォルダーに解凍します。
Ranorex Studio を起動し、ソリューション ファイル RxDatabase.rxsln
を開きます。
ヒント
このサンプル ソリューションは、Ranorex Studio 8.0 以降で利用できます。8.2 以降を利用している場合には、ソリューションのアップグレードをおこなってください。
テスト シナリオ
この例では、前の章のデータ駆動型テストを使用します。今回は、女性スタッフのデータだけを Ranorex Studio Demo Application のデータベースに登録します。
概要:
- 通常のテストでは、デモ アプリのデータベースに、8 人分のデータが挿入されます。
- 女性のデータだけがデータベースに挿入されるように、テスト ケースを変更します。
- この設定を、条件分岐を使用しておこないます。
条件分岐の追加
- 条件分岐は、テスト ケースまたはスマート フォルダーにのみ追加できます。
- 1 つのテスト コンテナーに設定できる条件分岐は 1 つだけです。
- 条件分岐には、1 つ以上のルールが指定できます。
- 基本的な設定手順は、テスト ケース/スマート フォルダー、いずれの場合でも同じです。
条件分岐の追加は、以下の手順でおこないます。
条件分岐を設定したいスマート フォルダーまたはテスト ケースを選択します。
右クリック メニューから、条件分岐… をクリックします。
ルールの追加 をクリックして、この条件分岐のルールを定義します。
テスト コンテナーのプロパティ ダイアログの 条件分岐 タブ
ルールが定義されていない、無効化状態の条件分岐
ルールの定義
条件分岐はルールによって制御されます。1 つの条件分岐には、最大 10 個のルールを追加できます。ルールは常に同じパターンに従い、データ ソースまたはパラメーター値がコントロールの値と等しいかどうかを確認します。
左から右方向へ必要な設定をおこない、ルールを定義します。
Data source/Parameter: チェックする値を含む、データの種類 (データ ソース、または、パラメーター) を選択します。
Specific data source/parameter: チェックする値を含む、データ ソース、または、ローカル/グローバル パラメーターを選択します。
Column/row: チェックする値を含む、カラム (データ ソースの場合)、行 (パラメーターの場合) を選択します。
Operator: 演算子を選択します。
Control value: データ ソース/パラメーターから取得された、利用可能なコントロール値を選択します。
結果
上記のようにルールを定義した場合、1 つルールを含む条件分岐が設定されます。テスト スイート ビューでは、以下のように表示されます。
条件分岐付きのテスト ケース
有効化された条件分岐があることを示すインジケーター
条件分岐の設定
条件分岐ダイアログには、これまで説明したもの以外にも、さまざまな設定があります。
Condition settings
有効化/無効化: 条件分岐の有効/無効を切り替えできます。
条件の演算子: 複数のルールの適用条件を指定します。
ルール定義が不完全なことを示すインジケーター: ルールの定義が不完全な場合に表示されるインジケーターです。
ルール定義の完了/未完了を示すインジケーター: ルール定義の完了/未完了の状態を示すインジケーターです。
条件分岐のステータス
条件分岐の設定状況や有効化/無効化などに応じて、テスト スイート ビューに 3 種類の状態が表示されます。
設定が完了した 1 つ以上のルールを含む、有効化されている条件分岐
設定が完了していない 1 つ以上のルールを含む、有効化されている条件分岐
1 つ以上のルールを含む、無効化されている条件分岐
テストの実行
これで条件分岐の設定が完了し、テストを実行する準備が整いました。通常どおり、テスト スイート ビューからテストを実行します。Ranorex Studio Demo Application のデータベースには、女性スタッフのデータのみが登録されるはずです。レポートには、条件分岐の結果も表示され、条件が満たされなかったイテレーションは、ブロックされたとマークされます。
完成したサンプル ソリューションのダウンロード
この章でのすべての手順を実行し、テスト実行の準備が整った、完成したサンプル ソリューションをダウンロードできます。
サンプル ソリューション
Theme: Conditions
Time: 15 minutes
インストール:
任意のフォルダーに解凍します。
Ranorex Studio を起動し、ソリューション ファイル RxDatabase.rxsln
を開きます。
ヒント
このサンプル ソリューションは、Ranorex Studio 8.0 以降で利用できます。8.2 以降を利用している場合には、ソリューションのアップグレードをおこなってください。